日清丸紅飼料のお役立ちブログ

とうもろこしってどうやってできるの?

投稿日:2017年06月06日

カテゴリ:原料

キーワード:とうもろこし アメリカ 原料


皆さん、こんにちは。

夏が近づいてくることを実感するような
気候が続いております今日この頃、
皆様どうお過ごしでしょうか。

暖かく...いや暑くなって参りまして外出する機会も増えることと思います。
今週末は外でバーベキュー!!
なんて方もいらっしゃるのでないでしょうか。
その際は是非国産のお肉、お魚をご賞味ください!!

バーベキュー.jpg

皆さんはこの時期と言えば何を思い浮かべるでしょうか?
「季節の花を見にピクニック」、
「プロ野球セパ交流戦」、
「ビールがおいしい季節」etc...

そんな楽しそうな声が聞こえてきそうですが、
私たち飼料会社にとっては

「とうもろこしの作付開始」

メイズ作付け(丸紅掲載許可).bmp


と、これからの一年の飼料価格を占う大切な時期となります。
そんなことで本日はとうもろこしの生育について触れてみたいと思います。

以前当ブロクでも書かせて頂きましたが、
とうもろこしの主産地はアメリカです。
アメリカの農家の方は、相場や種子の価格を見ながら冬頃から
2月頃までに何を植えるかを決めていきます。

雪解け後の2月~3月にかけ農地を耕し、
いよいよ4月から作付開始となります。

この時重要なことが土壌水分と気温です。
土壌が乾燥しておりますと発芽が遅れ、
今後の生育に悪影響を及ぼす可能性がでてきます。

アメリカでは、
Rain makes Grain
という言葉があるくらい、雨(水分)は作物の生育にとって
大変重要な要素です。

雨.png

作付が順調に進捗していくと、6月上旬

「イヤー」 (実になる部分)

を形成し急速に生長し始めます。
そして6月中旬頃

「タッセル」 (雄しべ)

を確認できるようになり、
6月下旬~7月中旬に掛け、イヤーから

「シルク」 (雌しべ、いわゆるとうもろこしのひげの部分)

が伸び受粉が始まります。

絹穂捻出期.png
<実の上部にある白い糸のようなものがシルクです。>

そして9月上旬ごろに皆さんの想像するとうもろこしが実り始めます。

雄穂捻出期.png
<少し見づらいですがとうもろこしの上部から
 生えている穂がタッセルです>

収穫まであとちょっとですね!
ここから徐々に粒は大きく固くなりはじめ
10月上旬に成熟となります。

ですが、ここでもまだ収穫いたしません。


成熟したばかりのとうもろこしは含水量が多いため、
このまま収穫すると保管中に品質の劣化が進んでしまいます。

糊熱期.png
<成熟したとうもろこし。もう皆さんも見慣れた形ですね。>

2~3週間の乾燥期間を経て10月中下旬、ついに収穫となります。

完熟期②.JPG
<乾燥中のとうもろこし。収穫までもう少しです!>

このような期間を経て生育されるとうもろこしですが、
この間に異常気象が起きると収量が激減する可能性があります。

これからは天気予報と穀物相場を
にらめっこしながら仕事に臨まなければなりません。

ちなみにこれからの穀物相場は天気によって価格が動くため、
天候相場とよばれております。

なお、現在のアメリカのとうもろこし産地は、

例年に比べ、低温多雨となっており、
やや作付が遅れております。


土壌水分はしっかりあるのでここを乗り切れば、
まだまだ回復の余地がありますが、
これ以上雨が続くと作付をあきらめなければならない可能性もでてきます。

皆さん、てるてる坊主を作って天候の回復を祈りましょう!!

照る照る坊主.png

それでは、今年の秋、皆さんに豊作のご連絡ができることを願いつつ、
本日のブログを締めさせて頂きます。

ご一読頂きありがとうございました。

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