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母豚のP2点管理


題字.png最近、多産系品種が増えていますが、農場へ訪問させて頂きP2点を測ると、従来の母豚と比べ見た目以上に数値が低いと感じます。多産系は泌乳能力が高い為にシビアなBCS管理を求められます。能力の発揮にBCS管理は重要ですが、目測ではブレが大きく、ヒトにより基準が異なる事が難ですね。農場成績の更なる安定化を目指す際、P2点による管理基準の統一化は重要なツールとなります。

~P2点管理の利点~
① コミュニケーションツールとして同じモノサシを設定した上でのディスカッションが可能。
② 数値を用いて根拠を持った技術継承をする事で、一定の管理技術の確保が可能。

~P2点と目視(BCS)の一例  (分娩前に"丁度良い"と感じるのはどの豚でしょうか?) ~
P2点と目視(BCS)の一例.png

※P2点測定実施割合が年々増加(弊社ベンチマーキングアンケート調べ)
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弊社の調査結果から、P2点測定を取り入れている農場割合は年々増加している傾向にあります。


≪P2点測定を指標に設備投資の効果を検証≫
~ホッパー容量を大きくし、P2点の損耗軽減、離乳成績改善、作業性改善をしたケース~
 当該農場では分娩舎で1日2回給餌。1日の作業が追いつかず、追加給餌も不足し母豚が削痩。
   →ホッパー容量を大きくし同じ2回給餌で母豚のP2損耗減少、離乳成績改善、作業性改善。

Before3.png
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P2点測定は作業に時間を要しますが、慣れれば短時間で済みます。生産成績の安定化というメリットもあり、取組む価値は大きいです。
ぜひ、この機会にP2点の測定を検討してはいかがでしょうか。

文責 技術サポート部 養豚グループ 二宮晃郎

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