豚のAPPワクチン(胸膜肺炎ワクチン)
アクチノバシラス菌感染によりおこる本症は、線維素性胸膜肺炎を特徴とし、養豚産業に多大な経済的被害をもたらしている疾病です。
この原因菌は1~12の血清型に分類され、日本では2型、5型、1型の順に発生が見られています。菌はApx I、II、III に分類される細胞毒素を産生し、肺胞マクロファージを殺滅することで肺への侵襲を容易にしています。発症は、密飼や喚起不良、ストレスあるいは他の病原体との混合感染などにより症状の悪化が見られます。
現在国内では下記のワクチンが上市されています。これらの内5)と6)は他のワクチンより血清型が限定されていますので、農場での発生状況を十分確認して採用する必要があります。また母豚でのARワクチンの採用は最優先にお勧め致しております。
1.「京都微研」豚アクチノオイル3価ワクチン(京都微研)
- 包装:20ml(40頭分) 100ml(200頭分)
- 用法及び用量:約30日齢~50日齢時の豚の頚部筋肉内に0.5ml注射します。初回注射後3~4週間目に2回目の注射をします。
2.日生研APワクチン125RX (日生研)
- 包装:50mlバイアル
- 用法及び用量:35日齢以上の豚に3~5週間隔で1回1mlずつを2回、頚部筋肉内に注射する。
3.日生研APM不活化ワクチン混合ワクチン(日生研)
- 包装:100ml(50回分)
- 用法及び用量:3週齢以上の豚に3~5週間隔で1回2mlずつを2回、筋肉内に注射する。
4.ポーシリスAPP (インターベット)
- 包装:1バイアル/100ml(50頭分)
- 用法及び用量:ワクチンの2mlを約6週齢以上の豚に、4週間隔で2回、頚部筋肉内に注射する。
5.豚Hpn2型ワクチン「北研」(北研)
- 包装:50ml、250ml
- 用法及び用量:約5週齢の豚に2mlを筋肉内に注射し、さらに4週間後、2mlを筋肉内注射する。
6.豚Hpn2価ワクチン「北研」(北研)
- 包装:20ml、50ml、250ml
- 用法及び用量:約5週齢の豚に2mlを筋肉内に注射し、さらに4週間後、2mlを筋肉内注射する。
7.豚Hpn3価ワクチン「北研」(北研)
- 包装:50ml、250ml
- 用法及び用量:約5週齢の豚に2mlを筋肉内に注射し、さらに4週間後、2mlを筋肉内注射する。
(郡司)
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